もくれんだより 小さな一歩の積み重ね part2 もくれんユニットでは強度行動障害の状態にある方の支援をしています。 ところで「強度行動障害」ってなんでしょう。 今回は、私たちのユニットで生活しているAさんとの日々の関わりについてご紹介します。 Aさんには、自閉スペクトラム症と重度の知的障害があります。テレビや新聞が好きであり、職員の手をひいて「ほらー」「すごいねー」と興味のある写真などを見せ、屈託のない笑顔を見せてくれます。 また、毎週のドライブ外出を楽しみにしていてドライブ中にすれ違うトラックやバスを見て、大喜びで職員に「バスだ!」と話されます。 しかし、時折自傷行為(自身の髪を引っ張る、頭を壁に打ちつける)や大声を出す行動があります。特定の順番やルーティンが崩れたり、思いがけないお知らせがあると不安が高まり、行動が激しくなることがあります。 これは、わざとやっているわけではなく、困っている気持ちや伝えたいことがうまく表現できないときに、そうした行動で表そうとしていることが多いんです。 私たちは考えます。Aさんは一体何に困っているんだろう?何を訴えたいんだろう? 強度行動障害は、知的な発達や自閉スペクトラム症などの特性と関係していることが多く、環境や関わり方を工夫することで、少しずつ落ち着いていく可能性があります。 実際にもくれんユニットではどんな工夫をしているのか・・・part3につづきます。